見たり読んだり、なにか発見したり。

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 1986年刊。
 日本人として、死ぬまでに吉川英治とか司馬遼太郎とか読んでおかなければと思いつつ、気がつけばもう中年。わが半生に、時代小説はなかった。……遠い目。
 でも隆慶一郎は例外で、たった1冊ですが、前に「一流庵風流記」を手に取ったら、これがめっぽう面白く、ページをめくるヒマももどかしく、一気に読み終えてしまった。
 久しぶりに読んだ隆作品は、各所で絶賛されている小説家デビュー作。江戸初期、孤児として肥後の山中で宮本武蔵に育てられた剣士・松永誠一郎が、師の遺言で江戸・吉原に来て、そこで出会う老人・幻斎に吉原についていろいろ教えられ、一方では裏柳生との抗争に巻き込まれ、そこに誠一郎の生い立ちと、「神君御免状」たる謎の文書が絡んで……という話。
 これまた面白すぎて、通勤電車の中でガツガツ読みふけってしまった。畳みかけるような展開、史料を読み解いて独自に結論づける徳川家康の正体、吉原成立の秘密など、一瞬とも飽きずダレず、楽しいったらありゃしない。
 特に新鮮なのは、誠一郎が完璧なヒーローなこと。武蔵仕込みの剣は、天下無敵。迫りくる裏柳生をバッタバッタと斬り倒す。性格もよく爽やか好青年で、女にもモテまくり。こんな登場人物が活躍できる場は、時代モノかヒーロー戦隊モノしかありえない。

 こういう強い男が活躍する話、今の草食男子たちはどう思うのだろう。ぜひ彼らにも、ガツガツ読みふけっていただきたいところだ。フィクションの限りを尽くした、血湧き肉躍るワクワクを楽しむのが、時代小説の醍醐味(のひとつ)。わが半生に時代小説はなかったが、読めばハマるだろうという予感はある。そして、ますますオッサン化に拍車がかかるわけです。
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2009.02.21 / Top↑
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