見たり読んだり、なにか発見したり。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
 これまで行ったことがあるようでなかった、こまつ座公演に初見参。

 1986年に映画「キネマの天地」(井上ひさしが脚本で参加)が公開された際、
 映画とは趣向を変えた舞台版「キネマの天地」も上演されたという。
 こんなによくできた作品をどうしてやらなかったのか不思議だが、
 今回、25年ぶりの再演らしい。

 舞台は1935年、日本映画華やかなりし頃。
 築地東京劇場に集められた銀幕のスター女優4人に
 新作映画の打ち合わせとして彼女らを呼んだ蒲田撮影所の監督・小倉と、
 その弟子の助監督、そして小倉がある任務のために雇った万年下積み役者が絡む。
 牽制しあうライバル女優4人の確執を描く前半部から、
 物語は1年前にこの劇場で亡くなった女優・松井チエ子(小倉の妻)の死の真相を
 探る真犯人追及劇へと移り――。

 出演者は7人のみ。おまけに密室劇で出ずっぱりなので
 手も抜けなければ気も抜けず、役者たちは大変だったと思うが、
 喜劇の見本のような笑いの絶えない前半部でさえ、
 ある種の緊張感が漂っていて(笑)、そのせいで舞台の空気がものすごく濃く感じた。
 
 私は木場勝己が好きなのだが、今回は泣きの場面をひとりで背負う役どころ。
 クライマックスの長ぜりふでは、客席のマダムたちがすすり泣く声も聞こえた。
 
 その泣きの涙の感動シーンから、
 最後にどんでん返しがあって、さらに二転三転……という井上ひさしマジックに
 客は引っ張り出したハンカチで目頭を押さえたり、大笑いの口を押さえたり忙しい。
 男3人を残し、静かな余韻の中で幕が下りると、いつまでも拍手はやまなかった。
 久しぶりに舞台でしか味わえない幸福感を堪能した気がする。
 

 
... 続きを読む
スポンサーサイト
2011.09.19 / Top↑
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。