見たり読んだり、なにか発見したり。

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 風間杜夫と加藤健一の30年ぶりの共演が話題の舞台は、大入り満員、
 良質なコメディのお手本のような作品だった。

 優れた台本に、ツボを外さない演出(鵜山仁)、実力のある役者と
 三拍子そろうと、大舟に乗った気分で身をゆだねられる。この安心感は凄い。
 私はつかこうへいさん世代より下なので、あの「熱海殺人事件」にしても
 思い入れがないし(まずストーリーを知らない)、
 風間杜夫や平田満を知ったのが映画の「蒲田行進曲」というド素人。

 そのド素人が初めて見た舞台俳優・風間杜夫ですが、いやー巧い。
 冒頭から最後まで出ずっぱりなのに、動きも声もキビキビ素晴らしかった。
 物語は、ひとことで言えば「バカを笑う者はバカに泣く」という話だが、
 バカ者を笑っているはずの側が、そのバカにいいように翻弄され、
 盤石だと思っていた人生(家族や財産)を脅かされる。たった2時間の間に、だ。
 その密度の濃い2時間を役者と観客が共有し、客は一連の出来事の証人になる。

 あるソコツ者の言動が、思いもよらない事態を引き寄せる。
 客はそのドタバタに笑い転げて、最後にはホロリとさせられる。
 コメディやコントや落語の基本中の基本だけれど、
 それだけにピタリとはまると、ほんとうに気持ちがいい。職人芸だと思う。

 フランスの戯曲だが、バカを笑い者にするパーティーを開く趣味の悪さが
 唯一、日本人にはなじみにくい感覚かな。
 風間さんの妻役で日下由美さんが出演してます。
 清水明彦さんは芝居の感じから小劇場系出身かと思ったが、文学座だそう。

 内容とは別に気になったのは、若い観客がほとんどいなかったこと。
 演劇も音楽も伝統芸能も同じ危機にあると思うが、
 若者がお金を使わない流れが加速すると、確実に先細りするだろう。
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2012.11.19 / Top↑
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