見たり読んだり、なにか発見したり。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
 アキ・カウリスマキ監督作品は、「浮き雲」(1996年)以来か。
 主演していたのも今作と同じカティ・オウティネン。
 この人の顔、ものすごく好きだ。
 
 貧しいけれど心優しい人間の善行が、奇跡を起こす―――
 
 映画紹介で「ハッピーエンディング・ストーリー」と言い切る作品も珍しいと
 思うが、にもかかわらず、ラストシーンに意表をつかれる私。
 えー、そうなの!? 
 お伽噺だから? 理由なし? と驚きの余韻を引きずりつつ帰ったが、
 客のそういう反応も当然、計算のうちでしょう。
 久しぶりのカウリスマキ作品、じわじわと効いて楽しかった。

 薄暗くくすんだ港町の風景、社会的弱者の暮らし、
 フランスが抱えるアフリカ系移民問題等々が描かれているが、
 やけに印象に残るのは、
 誰一人として笑わない役者の表情、
 彼らが水のように飲むワイン、ゆで卵やパンの質素な食事、
 そして片時も手放さない煙草。

 それらの映像が脳裏に焼き付いてしまって、
 世界中で、いろんな人がいろんな人生を生きていると思ったら
 なんだか無性に旅に出たくなった。

 生きることは、働いて、食べて、寝ての繰り返し。
 実際は、それすらままならない人が大勢いるという現実があるわけだが、
 思うに任せない人生に希望があるとすれば、
 人間は、誰かと助けたり助けられたりできる力をもっていること。
 で、誰かと関わりあうことで、人生は転がる。意味のあるものにも、なる。

 筋はお伽噺的だが、そこに生きる人たちの暮らしはリアルで
 ずっぽりとその世界に放り込まれたような、不思議な感覚に酔った。
スポンサーサイト
2012.11.15 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://kaukau1192.blog115.fc2.com/tb.php/112-f8433d05
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。