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 ニューヨークで毎年開催される世界最大のバレエコンクール
 「ユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)」を追ったドキュメンタリー。
 9歳から19歳までが対象で、とくに16歳以上のシニアクラスは
 入賞すれば名門スクールの奨学金や有名バレエ団のスカウトが受けられるため、
 ダンサーとしての将来を賭けた、一世一代の真剣勝負になる。

 毎年世界中から5000人が集まり、予選を通過できるのが200~300人。
 ちょうど宝塚音楽学校受験と同じくらいの倍率だろうか。
 本番は5分間。子供たちは絶対に失敗できない舞台で、極度の緊張と闘って踊る。

 映画では、6人の子供を追いかけている。
 「バービー」という渾名を持つブロンド美人で、オープンカーを乗り回すセレブ女子高生とか、
 たとえバレリーナが無理でも、モデルやタレントの道がありそうな子もいるが、
 シオラレオネの内戦で親を銃殺され、米国人の養子になった黒人女子14歳とか、
 バレエダンサーになって故国の家族を養うことが「絶対的使命」であるコロンビア少年16歳とか、
 人生のすべてが「プロになること」に懸かっている子たちもいる。

 ある親が、バレエで身を立てるのに必要なのは
 ①容姿も含めた才能、②すべてを犠牲にする練習量、③十分な経済力と言っていた。
 衣装、シューズ、レッスン代はもちろん、コンクール用の振付代や遠征費など
 ものすごく金がかかる。YAGPで奨学金を取れるかどうか=人生の岐路になるわけだ。
 
 10代らしい生活を犠牲にして踊りに打ち込む子たちの姿は、眩しく美しいが、
 現実として、この夢を10年、20年先まで追える人間はごくわずかしかいない。
 題名の「ファースト・ポジション」はバレエの最初の構えを指すが、
 コンクールは単なる「スタートライン」だという意味にもとれる。
 そこから先の方が圧倒的に長いし、厳しい道だから。

 でも、たとえ思い描く未来が手に入らなかったとしても、
 それが今努力しないでいいという理由にはならない。
 「夢」「希望」「将来」という言葉から縁遠くなる大人世代にとって
 この映画が心に響くとしたら、多分その部分なんだよね。
 今、何かに打ち込み、懸命に頑張る彼らの姿に打たれるのだ。
  
 登場する12歳の少女(とその弟)の母親が日本人なのだが、
 他のどの親よりも熱心かつ、のめり込んで仕切っているのが可笑しかった。
 バレエへの情熱を失った弟がレッスンをやめると、泣いて悲しみ
 次は「MITか、ハーバードへ行け」と参考書を山ほど買ってくるお母さん。
 外国の観客がどう思うかは不明ですが、多分日本ではここが一番ウケます。
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2013.01.06 / Top↑
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