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 キム・ソドク原案・製作、チャン・フン監督。2008年、韓国。
 久しぶりに満員の映画館で観たなと思いながらロビーに出ると、推定50代の女性が多いのにびっくり。満員の原因はこれか。事情に疎いので韓流ブームの現状を知らないが、メロドラマやコメディでなく、こういう骨太でビターな話もオッケーなのだとしたら、韓流ファンの懐は自分が思うよりずっと深い。

 闇に生きるヤクザ・ガンペが、ひょんなことから映画に出ることになる。出演に際しての彼の条件は、ラストの決闘シーンを本気でやること。相手役は、スター俳優だがプライドばかり高く横暴なスタ。設定だけ聞くとコメディー的な展開を想像するも(私はそう思った)、それぞれガッツリ痛い目にあう話を挟み、単なる友情物に終わらせない。 
 ガンペは宿敵との対決に負けて半殺しになり、スタは仲間の裏切りと孤独、挫折に苦しむ。お互いボロボロになった2人が、一度は中断した撮影に再び戻ってきたとき、ラストシーンに臨む姿勢は、映画を超えた「男の本気のぶつかり合い」に変わっていた。
 干潟でボッコボコに殴りあう2人。どっちの顔だか分からないくらい泥まみれで、まるで有明海のムツゴロウのよう。いやいや、ムツゴロウだけどかっこいいぞ。
 カメラが回る中、死力を尽くして競り勝ったスタに、ガンペは「俳優らしくなったな」と声をかける。出会いから最悪だったスタに対する、最高の賛辞。友情が芽生えたか、そうかそうか、と胸が熱くなるのもつかの間、物語はほろ苦い結末にむかう。
 
 たとえ好意を持とうが、違う世界でしか生きられない人生があるのも現実。別の世界に住む人間が、映画という虚構の世界で出会い、少しだけ心を通わせて別れていく物語は、これも私の好きな成長譚といえるかも。女の描き方は類型的な気もするが(そこがいいのか?)、主役2人のアンチヒーローっぽいところがユニークで、最後まで楽しめた。
 ただガンペの最後の行動は、頭では理解できるものの、それをするとせっかく撮った映画がお蔵入りにならないか? 2人の死闘が作品として世に出ないのは残念だと思うのだけど。

 
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2009.03.17 / Top↑
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