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 トロント国際映画祭で「ミッドナイト・マッドネス部門観客賞」を受賞。
 「マッドネス」っていうのがピッタリの、クレイジーな映画だった。
 
 獄中にいる妻のため、映画づくりを目指すヤクザの組長(國村隼)がいる。
 そこはライバル(堤真一)が率いる組と抗争中。
 國村さんの娘(二階堂ふみ)はかつて一世を風靡した子役で、
 堤組長は若いころその子に会い、今も猛烈なファンだという設定。
 一方、長谷川博己たち4人は高校時代から10年来、三流っぽい自主映画(金がないので
 予告編だけ)を撮り続けている。「映画の神様」に命を捧げる映画バカ。

 この時点で何となく、登場人物はみんなヘンな人たちらしい、とわかってくる。
 唯一まともなのは、たまたま二階堂ふみに目をつけられた気の弱い男・星野源だが
 巻き込まれ型の典型というべきか、ピンチに追い込まれた彼の行動により
 ヤクザと映画バカが出会うきっかけが生まれる。
 で、抗争そのものを「映画として撮る」という奇抜な試みが実現することに。

 同じく映画を撮る作品の「蒲田行進曲」とは異なり、
 血で血を洗う大決闘の結末は、踏み込んだ警察機動隊の一斉掃射で、あえなく終わる。
 さまざまな想像シーンが挟まれるが、夢オチはない。
 そして、「兵どもが夢のあと」と化した舞台をこっそり離れた長谷川博己が、
 撮影したフィルムを手に、高笑いしながら逃走するラストシーン。
 「野郎、完全にイカレてるぜ」
 洋画の字幕でそう訳されそうな気分で、観客(私)は思わず唸る。
 なんてクレイジーなんだ。

 ブラックコメディなので、合う合わないは個人によるだろうが
 私はとても面白かった。
 現代の日本には「見えにくい狂気」が潜んでる気がするが、
 それとは真逆の「明快に狂った奴ら」が暴れまくる爽快さ。
 フィクションがいちばん本領を発揮する部分だと思う。
 唯一まともな男だった星野源が、だんだん感覚がマヒしていって、
 一緒に狂っていくのが示唆的。

 國村さんのファン歴は7年くらいになるが、主演作を初めてスクリーンで見た。
 長谷川博己は、年上キラーの色男というイメージがあるが、
 こっちの“狂った”人のほうが、本領と見た。

 星野源、好演。主題歌がまたとんでもなくすばらしい。
 「スタート!」の掛け声とともに始まるクライマックスは血飛沫で真っ赤か。
 斬って斬って斬りまくり、あの人もこの人も殺し殺され、まさに死屍累々。

 一般人のはずの星野源も、普通に戦いに参加していて、
 腕を切られ、額に刀を刺され……と大活躍(?)
 さらにゾンビのように、よみがえったり。

 國村さんにいたっては、(主演なのに)決闘のわりと最初に
 首がピューンと飛んでいきました。
 容赦ない殺戮シーンなのに、もうあまりに凄くて、
 気持ち悪いとかなんとかいう気分を軽く超越していた。

 後世に、地獄絵をキャッキャ言いながら鑑賞する気分に似てるかも。
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2013.10.08 / Top↑
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